子育ての前に
●なぜだがいくら育児書を読んでも身に入らない
●穏やかな子育てができている人を見るとつらい
なぜそうなるのか...
それは、
自分自身がそんな育てられ方をしていないから。
してもらったことは自然にできようになるけれど、してもらったことのないことは簡単にはできないのが普通なんだと思います。
親子関係の問題に悩まれるほとんどの方が、おそらく同じような感覚をお持ちだと思います。
では、具体的にどうすればいいのか。
『私の親からの育てられ方って‥けっこういろいろ問題あったんだなっ』
ときっぱリ突っ込みを入れること。
子育てでつらくなるのは、必ずといっていいほど、自分の育てられ方に原因があるんです。
無意識の刷り込みだから、
自分が悪いわけじゃない。
だから『私ってダメな人間だ…』
とか間違っても思わないでほしい。
じゃあ自分の親が悪いんだ…と犯人探しのようになるのも違うっ
だって、その親もまたその親に無意識のうちに育てられているのだから…
親に向かって実際に突っ込むのではなくていいです。
でもきっぱりと、けっこう思い返せば問題あったな
正直嫌だったな
と認めること。
親からもらってよかったこともたくさんあるのかもしれません。
でも、もらわなくてもよかったこともあるなと
こう言ってほしかった、こうしてほしくなかったと…。
我が子を前にイライラしてしまうことは、
本当は自分の親に向けて、伝えたかった心なんです。
親に迷惑かけたくないとか、親に感謝しなきゃ…とか‥まっさきに親を気にかけてしまう優等生タイプに多いです。
もちろんそれだけじゃなく、親を嫌いとか全否定系。
もしくは、親のことを完全に崇拝している人…これは自分で問題に気付きにくいから根が深いかもしれません。
気づく…ということがまず大切。
悩むということは気付きはじめているということ。
だから大丈夫。
案外たくさんいるんですよね、『私の母はスーパー出来る母さんなのに、それにくらべて私は…』と落ち込みがちな人。
ほんとにその母さんが『スーパー出来る毋さん
』だったとしたら、子が子育てする時に落ち込むようにはならないです。
気づくって、知るって大切です。
私の場合だと、
根っからの優等生タイプといった感じで手のかからない子でした。
それをもし美談としてとらえてしまっていたら、どういうことかというと、
子供にも同じように
『ママは忙しいから、気をつかってね』という、自分をまっさきに気づかってというメッセージを送り続けてしまっていたでしょう。
子供は、親に『十分わかってもらう・十分受け止めてもらう』存在
だけでいいんです。
家を建てる際の基礎工事のようなもので、自己肯定感をしっかり育み、将来に渡ってたくましく生きていく精神を養う大切な過程だからです。
親の頑張り・大変さは見せないようにしようと仮にしたとしても子供は実はしっかり見ているものです。
だから、ましてやわかってもらおうとする必要は全くないと思います。
『人の気持ちもわかる子にしないと‥』
とか思うのかもしれませんが、
我が子がまた大人になった時には、基礎工事(十分わかってもらう・十分受け止めてもらう)がしっかりできていれば、自分が親からしてもらったように、他者(たとえば恋人・配偶者・子供・部下等)を気づかえる人になるからです。
親として子を『十分わかってあげる・十分受け止めてあげる』
ということは、『甘やかす』こととは違います。
またその違いについてもまとめたいと思います。
●まとめ
“自らの中の子供”をまず自分で俯瞰で見直してあげるところから、目の前の我が子への安定した子育ては始まると思うんです。